スケアクロウ Scarecrow[2016]ラザフォード ナパヴァレー スケアクロー Rutherford Napa Valley

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資料 株式会社中川ワイン 下島博幸様から抜粋。

スケアクロウはラザフォード・ベンチにある銘醸畑・J.J.コーン・エステートの葡萄から生み出される。

コーン社の始祖ジョセフ・ジャドソン・コーンはロシア移民の子としてハーレムで貧困の中に育ち、長じてMGM社のプロダクション・チーフに上り詰め「ベン・ハー」「オズの魔法使い」などの作品によりハリウッドの黄金時代を築いた。

避暑地として購入したナパ・ラザフォードの地は隣人の故グスタフ・ニーバムの勧めでカベルネ・ソーヴィニヨンを植えコーン・エステートとして第二次世界大戦後イングルヌックのカベルネに使われ始め、その後はオーパスワン、ニーバム-コッポラ、ダックホーン、インシグニアにも使われてきた。

コーン・エステートでは1960年代半ばに流行したAxR#1ハイブリッドの台木を使わなかった為、第2次フィロキセラの被害を免れた1945年植樹のセント・ジョージ台木の古樹が僅かに残り、”オールド・マン“として珍重され、その葡萄はスケアクロウに使われている。

オーナーのブレット・ロペスは1948年生まれでJ.J.コーンの孫。

元々は商業写真専門の写真家で、顧客にリーヴァイス、ホンダ、ハーレイ・ダヴィッドソン、シボレー、コカ・コーラ社を手がけ、1998年に商業写真撮影を引退し、J.J.コーン・エステートを継承。

J.J.コーンの自社畑はラザフォード西側テラスにある10haの畑で、標高は70mから100mのなだらかな斜面。

土壌は粘土質ローム、プレザントン・ロームと砂利質ロームから構成される。

樹齢の違い、台木の違い、地質の違いなど、条件の違う葡萄樹それぞれの特徴を複雑に組み合わせスケアクロウの味わいを造り出す。

ワイン・アドヴォケイトは初ヴィンテージの2003年に97点、2007年に100点の評価!そして2013年は5年ぶりの100点。

2011年2月に行われたプレミアム・ナパ・ヴァレー・オークションでスケアクロウが出品した2009年ヴィンテージ(60本)が史上最高落札価格12万5千ドル(1千万円超)を記録し、注目を集め、一気にスターダムに駆け上がった。

そして2014年2月のオークションではこの記録をあっさりと抜き去り、2012年VTGのスペシャル・ワイン(60本)が倍額の26万ドルを突破し(2千7百万円、 1本に換算すると46万円となる)、新記録を更新し、新カルトの名声を不動のものとした。

マイケル・ウルフはアラホ、ベクストファー・ヴィンヤードを始めとするナパ300haもの大小ワイナリー、特にプレミアム・ワインの畑の管理を任されている著名ヴィンヤード・マネージャー。

セリア・ウェルチは、このスケアクロウを100点ワインに仕立て上げた事で、1999年にワイン・メーカー殿堂入りを果たし、2008年には “フード&ワイン” 誌ワイン・メーカー・オブ・ジ・イヤーに選出された。

女性ワイン・メーカーの中では新女王と称される(女王ヘレン・ターリー、ハイジ・バレットに対して)。

現在はフリーの立場でワイン・コンサルタントを行う。

関わってきたワイナリーは、ロバート・ペピ、スタッグリン、ハートウェル、ハリウッド&ヴァインセラー、リンドストローム、コーナーストーンなど。

自らのブランド、CORRA/コーラも起こしプレミアム・ワインを造っている。

Scarecrow2016 ナパヴァレー ラザフォード カベルネソーヴィニヨン100%  ☆

ヴィンヤードマネージャーであるマイケルウルフは語る。

2016 年は冬の終わりに、殆ど雨が降らなかった前年のほぼ倍の降水量を記録し、春の間にブドウ樹は萌芽を迎えて順調に成長しました。

この年は何回か熱波があった年として記録されますが、7 月の 1 週間と 9 月に 3 度に分かれた熱波がありました。

7 月はブドウ樹の温度を下げて被害を防ぐために水分を霧状にして空中に散布して対応しました。

9 月は湿度が 10%を切りブドウの状態が懸念されましたが、必要なケアを怠らなかったお陰で、大事には至らず、見事に熟したブドウを収穫することができました。

実際の収穫は夜間に行い、昨年より 12 日遅い 9 月 16 日に開始し、10 月 3 日に終了。

収量は例年よりも若干少なかったものの、最高品質のブドウを得ることができました。

スケアクロウのキャップ下のワラは、オズの魔法使いに登場するスケアクロウ(かかし)へのオマージュです。

ワインメーカーのセリア・ウェルチが語る。

   熟したダークチェリー、シナモン、ベーキング・スパイス、バニラのアロマにラザフォードのカベルネらしい土っぽさとタバコの香りが加わります。

フルボディの力強いワインながら、驚くほどしなやかでバランスのとれた口当たりで、新鮮なブラック・チェリーのジュース、ブラック・チェリーのジャム、カルダモン、クローブを感じさせる味わいが絹のように磨かれたタンニンと混然一体となって、官能的で滑らかな後味に、再びフレッシュ・ジュースの印象を残します。

収穫後、房を選別、光学式選別機で粒を選り分け、スキンコンタクトを24から28日とって、ゆっくりとした醗酵期間の後、仏産新樽80%にて15ヶ月熟成後にブレンドして、更に6ヶ月熟成させました。

清澄とフィルターがけはせずに瓶詰め。

パーカーポイント 100 Wine Advocate Mid. October, 2018 by Lisa Perotti-Brown 深い紫がかったガーネット色、スミレ、ラベンダー、五香粉、ローズ・ヒップ・ティー、ヒマラヤ杉の家具、タバコの葉のアロマにラザフォード・ダストのニュアンスが加わります。

鮮やかな赤や黒の果実、キルシュ・トルテを思わせるフル・ボディの味わいに土壌由来のミネラル感、よく熟しきれいに磨かれたタンニンに縁どられた柔らかく魅惑的で滑らかな口当たり。

退廃的なまでの重量感と薫り高さが、このワインの魅力です。

  • 商品価格:140,800円
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